糖質制限はよくない！？体験者が語る盲点とは
糖質制限が流行していますが、わたしは体験者として疑問に思っています。
家族が入院した際、摂取カロリーより消費カロリーが上回ってしまい、体重が短期間で落ちました。何とかタンパク質を意識的に増やして筋トレし、体重を増やそうとしましたが、目方と筋肉が減る結果となったからです。
糖質制限をしようと思ったわけではないのですが、瘦せていて食が細いため、タンパク質（＝おかず）を増やすとご飯が食べられません。しかも無理やり動物性蛋白質を食べようとし、消化不良を起こしてしまいました。
糖質制限は糖尿病患者など一部の方を除いて、よくないと感じます。
糖質制限は危険
肉や魚などのタンパク質をしっかり摂り、ご飯など糖質の摂取を大きく控える【糖質制限】は、糖尿病患者の治療以外にもダイエット法として流行していますが、危険性も。
糖質は脳へのブドウ糖供給源でもあり、1日約75ｇを必要とします。白米のご飯1膳（150ｇ）に含まれる糖質が55.2ｇであることを考えると、糖質制限でご飯を減らせば身体の機能が維持できなくなるからです。
国立国際医療研究センターの能登洋氏らの論文には、次のような研究結果が報告されています。
糖質制限食と死亡の関係に関する分析の対象になったのは27万2216人で、うち1万5981人が死亡していました。糖質の摂取割合が低い低糖質群（総摂取熱量の30～40％）と高糖質群（60～70％）を比較したところ、総死亡のリスクは低糖質群の方が31％高く、低糖質・高たんぱく質の集団と高糖質・低たんぱく質の集団を比較した場合も、低糖質・高たんぱく質群の死亡リスクが30％高くなりました。
さらに、米ハーバード公衆衛生大学院のTeresa Fung氏らによる研究論文にも、低糖質の食事の弊害が報告されています。
高糖質食（総摂取熱量の60％程度）の人々と、低糖質食（35～37％）の人々を比較したところ、総死亡リスクは低糖質食の方が12％高く、さらに低糖質＋動物性食品群では23％高くなりました。
糖質制限は危険性を伴うといえます。
糖質制限に向かない人
糖質制限に向かない人は痩せ型で筋肉のないタイプ。痩せた人は胃酸の分泌が悪く、消化吸収力も弱いです。無理して動物性タンパク質を摂取したり、ご飯を減らしたりすると消化不良を起こし、未消化の食べ物が腸の中で悪玉菌のエサになってしまうからです。
具体的には、悪玉菌のエサとなった消化されない食べ物によって、腸内環境を荒らします。米などの穀類やイモなどに含まれる食物繊維が不足すれば、便秘になりさらに腸内環境が悪化することに。
また、糖質を制限するとエネルギーが不足するため、身体は筋肉を燃やしてエネルギー源とします。その結果、筋肉が落ちてしまうのです。
糖質の中でも注意すべきは、血糖値を急激に上昇させる白砂糖・果糖液糖・人工甘味料といった精製された糖質です。
痩せ型で筋肉のない体型の人は糖質制限に向かないので、ご飯を代表とする穀類やイモ類などの炭水化物（糖質）を減らさない方が賢明です。
まとめ
糖質制限に向かない痩せ型の人は、ご飯などの主食をしっかり摂った方が筋肉は増えます。痩せた人は胃腸が弱いので、肉や魚など動物性タンパク質が消化できず、かえって筋肉が落ちてしまうからです。
筋トレの情報によれば、アミノ酸スコアの高いタンパク質、肉・魚・卵・乳製品などをしっかり摂ることが推奨されていますが、【ご飯と味噌汁】または【ご飯と納豆】といった、米と発酵大豆の組み合わせでアミノ酸スコアが100に近づきます。ご飯は消化がよいので、理想的なタンパク源といえるでしょう。ご飯を減らし、おかずをたくさん食べるという食事は必ずしもベストではないのです。
わたしも、動画でご紹介した柏原ゆきよ氏の食事法を実践してから、胃腸の調子がとてもよいです。朝起きると、もうお腹がペコペコといった感じなんですね。動物性タンパク質も摂っていますが、まずご飯と味噌汁または納豆という食事スタイルを基本としています。ただ、もともと洋食好きなだけに、朝はおにぎりと豆乳ヨーグルト（水切り）とフルーツのスタイル。豆乳ヨーグルトも大豆発酵食品です。血糖値を急上昇させないために、ご飯は白米ではなく、雑穀米か玄米(白米に玄米コーヒーを混ぜて炊くやり方）↓
超簡単！ 白米が玄米に！ by 百姓料理人 【クックパッド】 簡単おいしいみんなのレシピが341万品
にしています。
糖質制限に向かないタイプの人は、ご飯をしっかり食べた方がよいです。
参考：
