リーキーガット症候群って何?食事療法のポイントとは

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エドガー・ケーシーの乾癬本を読むまでは、皮膚疾患のケアはもっぱらステロイド外用薬なのだと思っていました。なぜなら、【腸壁の薄化現象】が根本原因とは知らなかったからです。

100年ほど前のアメリカのホリスティック医学は、現代医学にも通じます。【リーキーガット症候群】によってさまざまな疾病が引き起こされる。アレルギー性疾患もその一つであると分かってきたのです。

リーキーガット症候群とは?

リーキーガット症候群とは腸内環境が悪化し、腸壁にザルの目のような隙間ができて、身体に不要なもの(細菌、重金属、農薬・食品添加物、未消化の食べ物など)が体内に漏れ出てしまう症状。医学的には、【腸管壁浸漏症候群】といいます。

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では、なぜ腸に穴があくのでしょうか?

  • 未消化の食べ物
  • 腸内の悪玉菌の繁殖
  • 食品添加物や農薬による影響

これらが主な原因といわれています。早食いだったり、肉などが消化しきれていなかったり、食物繊維不足だったり、加工食品やファーストフード・コンビニ弁当を常食していたりと、日頃の食生活の悪さが腸内環境を悪化させています。

加工食品や外食に多い食品添加物。安息香酸・ソルビン酸・プロピオン酸などの保存料や、pH調整剤・乳化剤などの日持ちをよくさせる成分には注意が必要です。

また、日本が世界第三位の農薬大国という事実は、意外と知られていません。日本の農薬基準は諸外国とくらべて緩く、中国・韓国に次ぐ三番目の使用量。アメリカの約6倍近い農薬を使っています。国産だから安全というわけではないのです。

リーキーガット症候群で食べてはいけないもの

リーキーガット症候群を引き起こす原因の一つは、未消化の食べ物です。そのわけは、日本人に多い胃酸の少なさや、消化酵素が不足している場合、タンパク質がアミノ酸まで分解されず、未消化になってしまうからです。

未消化のタンパク質となりやすいのが、これらの成分です。

未消化の食べ物のうちでも、小麦と乳製品の弊害は知られるようになってきました。

リーキーガットとグルテンフリー

グルテンとは、小麦粉を水でこねるとできるタンパク質のこと。グルテンが含まれているのはデュラム小麦で、薄力粉・強力粉がお馴染みですね。グルテンはリーキーガットの一要因なので、できるだけ避けた方がよいです。

グルテンがリーキーガット症候群を起こすわけは、分解されにくい分子構造だから。未消化のまま腸の粘膜に傷をつけます。

うどん・粉もの・ラーメンのほか、パン・パスタ・ピザなど、小麦を食べない人は少ないでしょう。和洋中と日本人の食生活に浸透している小麦だからこそ、継続的に食べ続けるとリーキーガットを起こしやすいんです。

グルテンを摂り続けると腸に穴があくため、【グルテンフリー】が推奨されています。

リーキーガットと乳製品

カゼインとは、牛乳に含まれるタンパク質のこと。カゼイングルテン同様、避けたい食品です。なぜなら、カゼインアミノ酸配列は分解されにくく、未消化のまま腸内に侵入すると、腸の粘膜を傷つけ炎症を起こし、リーキーガットを起こすからです。

わたしは洋食好きだったこともあり、パンとチーズを常食していました。一時期、ナス科野菜で作る【ラタトゥイユ】に、クリームチーズをたっぷり塗ったパンを添えていましたが、かゆみが悪化。乾癬患者には厳禁の「ナス科植物」「グルテン」「カゼイン」を同時に摂っていたんですよね。

また洋菓子は、乾癬やアトピー性皮膚炎などの皮膚疾患の方は気をつけたいもの。いただきものの【マドレーヌ】を食べた夜中、酷いかゆみに襲われました。マドレーヌの主な材料は、小麦粉(グルテン)、バター・牛乳(カゼイン)、砂糖です。和菓子(お饅頭など)は不思議と大丈夫なんですね。グルテンカゼインが入っていないからでしょう。

カゼインもリーキーガット症候群の原因となるため、【カゼインフリー】が勧められています。

リーキーガット症候群と食事

リーキーガット症候群を防ぐ食事は、食材の選び方や食べ方に注意が必要。まず、食品添加物・農薬を避けることです。なぜなら、添加物や農薬などの化学物質は、腸内の善玉菌を殺してしまうからです。

コンビニ・大手チェーン店の利用を控える、できれば無農薬野菜を購入するか、農薬を除去する(重曹や酢に1時間ほどつける、流水で30秒流す、野菜用洗剤を使う、50℃洗いをする)工夫が大事になってきます。加工食品や外食に多い、トランス脂肪酸も要注意です。

消化をよくするには、食べ方のポイントがあります。

  • 胃酸を薄めないよう、食事中に水分を摂りすぎない
  • 胃酸を出やすくするため、レモン・梅干しを利用
  • 大根おろし塩麹など、消化酵素を摂る
  • 1口30回ほど、よく噛んで食べる

食品添加物や農薬を多く含む外食・中食、加工食品を避けたり、食べ方に気をつけたりすることが、リーキーガット症候群予防には大事になってきます。

リーキーガットとボーンブロス

リーキーガット症候群を治療・予防するためには、食材や食べ方だけではなく、調理法も重要です。そのわけは、弱った腸に負担をかけない消化しやすい工夫が必要だからです。

たとえば、【ボーンブロススープ】。骨付きの肉や魚介をじっくり煮出したスープを指します。世界を眺めてみると、香港の鶏や牛の骨を煮たスープや、韓国の参鶏湯、沖縄の骨汁、ヨーロッパの牛テールスープなどが。日本でも、魚のあら汁や鰹節と煮干しの出汁は、ボーンブロススープ。肉や魚を骨ごと煮込んだスープは、世界の伝統料理なんですね。

腸に負担をかけないボーンブロススープは、タンパク質をアミノ酸単位で摂取できる調理法です。

まとめ

尋常性乾癬のかゆみや症状を抑えるには、腸を整えることが必要です。なぜなら、腸内環境の悪化から、腸壁にザルの目のような隙間ができることが原因だから。エドガー・ケーシーが100年前に【腸壁の薄化】と指摘したように、【リーキーガット症候群】が乾癬・アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こすと分かってきたのです。

わたしの経験からも、食生活の改善で8割方快方に向かったといえます。健康オタクなので、食品添加物や農薬には以前から気をつけていましたが、それだけでは不十分。まず、小麦粉の摂取を止める【グルテンフリー】で、5割ほどかゆみが収まりました。

今食べている穀物は米と十割蕎麦。米は白米ではなく、玄米コーヒーを混ぜて炊いたり、雑穀米にしたりしています。味噌も麦味噌を避け、米・豆の合わせ味噌を使用。醤油には麦が入っていますが、ここは仕方なしとします。

次に【カゼインフリー】。大好きなチーズが食べられないのは残念ですが、ブリーチーズ・クリームチーズなど、脂肪分の多いタイプが好きだったので止めました。また、脂肪分の少ないギリシャヨーグルトを試したところ、やはりかゆみが発生。患部をかきむしって、Tシャツに血がついてしまいました。

また現在、リーキーガット症候群を改善するという【ボーンブロススープ】をお試し中。始めたばかりなので効果は未知数ですが、とても美味しく消化にもよいです。

乾癬のかゆみの軽減には、腸を整えることが一番です。

 

参考:

リーキーガット症候群の食事は消化に工夫が必要

http://www.amazon.co.jp/dp/483875308X

http://www.amazon.co.jp/dp/B07Q6HPG8X